技術情報
鋳鋼品の熱処理
鋳鋼品とはその名の通り「鋼」の性質を持っていなければならない。
「鋼」の性質とは延性を保有した金属のことを指し脆性金属であってはならない。
しかしながら鋳込み後は「鋼」の性質は保有しておらず硬くて脆い鋳放し組織で構成され、そのまま使用すると脆性破壊を起こしてしまう危険性を持つ。
このような鋳放し組織の鋳物にを目的に沿った熱処理を行うことで「鋼」の性質を持たせ鋳鋼品とする。
よって鋳鋼品と定義されているものは原則熱処理が完了した鋳物を指し、型バラシ直後の製品鋳物は厳密には鋳鋼品ではない。
このように鋳鋼品にとって熱処理はどんなにコストダウンを計画しようと省くことのできない必須工程であり重要な工程である。